画面内指紋認証、Snapdragon855、90hz、そしてノッチ/パンチホール無しでありながら私が購入した時点で中古3万円を切るという圧倒的破格。では実際の使用感はどうなのか?
この記事では使用感やVoLTE等について扱っている。
[本端末は日本国内で正式に販売されていない海外の端末である。そのため、技術適合証明を取得していない。日本国内で使用する場合、電波法、技術適合証明等に関しては自己責任での使用となる。]
- OnePlusとは
- スペック/バンド
- 主な特徴
- メリット/デメリット
- 触りたくなる質感、持ちたくなる外見
- 手に広がる画面、腕にかかる負担
- iPhoneライクなボタン配置
- ノッチ/パンチホールレスである必要はあるのか?
- 嬉しい3眼、嬉しくない画質
- 純正とカスタムのいいとこどりOS
- バージョンに注意
- VoLTE開放のハードル
- 30Wの代償は大きい
- 楽しいけど使わない外部出力
- 画面保護はどうするか
- 余談
OnePlusとは
OnePlusは広東省深圳に本社を置くメーカー。元々は同業者のOPPOの高級ブランドとして設立されたが、後に独立。少し前までハイエンドのみの販売を行っていたが、最近ではNordというブランドでミドル/ローも販売している。
他の中国メーカーが情報を抜き取るだとかバックドアだとかの噂がある中、OnePlusはあまり聞かない。尚インドではNord2が爆発する。
現在の最新は10シリーズで、9シリーズから老舗カメラメーカーのHasselbladとコラボ。
8シリーズ辺りまでは「安いのに高性能」というフラッグシップキラー的立ち位置であったが、今では1フラッグシップとして成長してしまった。少し寂しさはある。
はっきり好みが別れそうなデザイン。より局所的なニーズを狙うと言う点ではいいのだろう。
余談ではあるがOnePlus,OPPO,vivo,realmeは全て歩歩高(BBK)という会社の傘下である。
スペック/バンド
Soc:Snapdragon 855
RAM:6/8/12GB
ROM:128/256GB
主要対応バンド
docomo:1,3,19,28
au:1,3,18,26,28,41
softbank:1,3,8,28,41
Rakuten:3,18
発売日:2019年5月頃
私が購入したのは8/256の4Gモデルである。Rakutenとpovoで運用しているが、どちらも通信を確認している。
Antutuベンチマークを三連続で計測した。
非常に安定している。爆熱888と違い、855の優秀さがわかる。
Snapdragon 855は大体iPhone XSのA12とだいたい同じ性能。値段はOnePlusの方が一回り二回り安いことを考えると、iPhoneの資産価値に驚くばかり。
主な特徴
・ノッチ/パンチホール無し
・画面内指紋認証/顔認証搭載
・物理消音スイッチ搭載(アラートスライダー)
・曲面ディスプレイ
・比率19.5/9の6.67インチ有機ELディスプレイ
メリット/デメリット
メリット
・性能の割に安め
・90hzディスプレイを搭載
・メイン/広角/望遠の3眼カメラ搭載
・質感がいい
・DSDS対応
・キャリア大手三社のバンドに対応
・OSが軽め
・30W(Warp Charge)、15W(USB-PD)の急速充電に対応
デメリット
・技適未取得
・VoLTEを自分で解放しないといけない
・重い
・自動輝度調整が若干おかしい
・スピーカーが偏ってる
・アクセサリ少なめ
・Warp Chargeは独自規格
・おサイフケータイ/ワイヤレス充電/防水/micro SD/イヤホンジャック非搭載
触りたくなる質感、持ちたくなる外見
高級ブランドであっただけに本体の質感は悪くない。
背面はさらさらとしたガラス。OnePlusのロゴが鎮座する。
背面の青色は光の当たり方によって結構色が変わる。iPhoneのProの背面に近い。
手に広がる画面、腕にかかる負担
最近流行りの縦長6.67インチの画面はでかい。iPhone12 Proと比べると、横幅は一回り大きいが縦幅は二回り大きい。
正直激しい動きをするゲームをしないので60hzと90hzの違いはよくわからない。
iOSと違いAndroidはスクロールが鬼早いので90hzがあった方が嬉しい。が、多分無くてもあまり困らない。
重量は206g。疲れてる時だと持つ気が無くなる程度の重さ。人による。
iPhoneライクなボタン配置
OnePlusのボタン配置を見てみると、これがほとんどiPhoneと同じ。
iPhoneのサイレントスイッチとほぼ同じアラートスライダーを搭載。こちらは着信/バイブ/サイレントの三段階に分かれる。
唯一サイレントのスイッチだけ場所が違うが、右手で持つことを考えると上下にスライドするアラートスライダーは右にあった方が使いやすい。
イヤホンジャック/micro SD/ワイヤレス充電は人により使うか使わないかはっきり分かれるが、安さを考えると妥協するべき点であろう。
防水に関しては公式では言われておらず、IP等級の記載もないが、下の動画などを見る限り普通に使う分なら浸水で壊れる確率は低いだろう。
ノッチ/パンチホールレスである必要はあるのか?
結論から言うと私の環境ではあまり恩恵はなかった。将来的にはどのスマホも全画面になるのだろうが、ノッチ無しパンチホール無しはそれはそれで寂しさを感じる。
縦画面だと結局通知や時間などが表示されるバーになってしまうので、あまり関係がない。
また、全画面特有の「映像を手に持っている」という感覚にはあまりならなかった。個人差だろう。
横画面でやるゲームはやはり満足度が高い。パンチホールもノッチもないのはすっきりしていて気持ちが良い。が、昨今ではアプリ側がインカメを考慮して重ならないようにUIを調整していることもあるので、ノッチがあることは決して大きな欠点とはなり得ないだろう。
というかOnePlus 7 Proのカメラの色味がなんか気持ち悪いことになってる。
インカメはポップアップ式で使う時だけ出てくる。非常に面白い機構。
が、カメラが出てくるということはそこだけケースで保護されないため、傷つきやすくなる。少しの傷でも気になる人は避けた方がいいだろう。
また、インカメが出てくる機構は壊れる原因にもなる。
OnePlusはYoutubeの公式チャンネルで7 Proのインカメ機構の耐久性を示す動画を上げているが、中古市場だとインカメが使用不可のジャンク品をよく見かける。
カメラが折れるなどではなく、モーターの動作不良などで壊れるのだろう。
顔認証も使えるが、当然カメラが出てくる。時間や通知を見たいだけの時にいちいち出てくるのが鬱陶しいし、下手に動いて壊れるのも嫌なのでオフにしている。
少しではあるがモーター音などもするので、外で少しでも目立ちたくない人もオフにした方がいいだろう。(この機種はまだいいがZenfoneのフリップする機種とかはどうなのだろうか)
嬉しい3眼、嬉しくない画質
カメラは上から順に16MP超広角、48MP標準、8MP望遠。
カメラバンプは比較的小さい方だろうか。一円玉より小さいくらい。
いくつか作例を用意した。比較としてiPhone 12 Proを使用。
日常での使用を想定しているので、編集やきっちりとしたISOやSSの設定は行っていない。
基本的に左or上がiPhone、右or下がOnePlusである。また、実際の色はどちらが近いかを表記している。
望遠がiPhoneは光学2倍、OnePlusが光学3倍のためある程度調整している。
iPhoneが近い。OnePlusは近くの枝までぼけている。
OnePlusが近い。結構な色の差が出た。
iPhoneが近い。iPhoneは光学2倍、OnePlusは光学3倍で撮影。
iPhoneが近い。両者共にハイブリッド10倍で撮影。どちらも見るに耐えないが、OnePlusの方が明るく撮れていて好印象。
葉の緑色や影の色はiPhoneが近く、空はOnePlusが近い。
iPhoneは光学2倍、OnePlusはデジタル2倍で撮影。
先ほどと同様。iPhoneはハイブリッド3倍、OnePlusは光学3倍で撮影。
晴天下などの明るい場所だと互角。まだまだ戦える
草木の色はOnePlusが近い。が、日陰で撮ったのにもかかわらず両者共に補正が大きくかかりとても現実の暗さとは言えない。
iPhoneが近い。野菜のカレードリアみたいなやつ。OnePlusは白っぽくなりすぎ?
iPhoneが近い。OnePlusはボケが強すぎてトマトが主体の料理みたいになってる。
どちらも超広角で撮影。やはりiPhoneの超広角は広い。が、OnePlusも全然悪くない。
潮が原因で壊れるのが怖かったのでこの後すぐに念入りに拭いた。
全体的に白っぽくなりがちで、現実からは少し離れた色が出る。また、どう考えてもぼけすぎである。もう少し控えめでいい。
暗い場所は正直まともに使えるとは思えないが、明るい場所では互角な性能であることを考えると十分だろう。3万円なら悪くない。
純正とカスタムのいいとこどりOS
Oxygen OSは比較的素のAndroidに近いため、動作が軽い。が、しっかり必要な機能や欲しい機能は追加されている。
例えばゲームモードはフレームレートやCPU/GPUの稼働率を表示することは勿論、
通知を完全にブロックしたり、開く動作を複雑化して通知バーを誤って開くことを防止したり、
Switchのように30秒前を録画できる機能までついている。
それでいてOSとしては軽いので凄い。XiaomiのMIUIなどの比較的重いOSを体感した人は一度使ってみてはどうだろうか。
バージョンに注意
OnePlusは今現在中国販売版のHydrogen OS/Color OSを搭載したモデルと、グローバル販売版のOxygen OSを搭載したモデルが存在する。
中国版には日本で使えるAタイプ(穴なし)のコンセントのACアダプタが付属している一方、Hydrogen OSは日本語非対応。
グローバル版は日本では変換をかまさないと使えないコンセントのACアダプタが付属している一方、Oxygen OSは日本語対応。
なので、中国版にOxygen OSを焼いている物を購入するのがいいだろう。
個人でromを焼いてもいいが難易度が高い。
VoLTE開放のハードル
本端末はそのままSIMを指すだけでは4Gで通信することができず、VoLTEというものを開放する必要がある。
パソコン必須であるが、一回慣れるとそこまで苦ではない。
問題はOSアップデートごとにVoLTEがリセットされる事。同じ手順を踏めばいいのだが、面倒なのでメジャーアップデート以外は自動更新をオフにするのがおすすめ。
尚、私はVoLTE開放は出来たのにSIMの開通手続きを忘れて通信できず苦戦していた。なんたる失態。
なお開放のやり方は圧倒的に【biss3 ch】初心者向け Macbook等 おすすめ情報 さんの動画の手順通りにやるのが楽。
OnePlus 7シリーズ以外にも多くの機種が同じ方法で出来ている。
[追記]本体のアップデートをしていないにも関わらず、ある程度時間が立つと音声通話やSMSの送受信が不可能になり、再度VoLTEの開放作業が必要になる。原因不明。
尚今現在公開されているOxygen OS 12のベータ版はColor OSとの統合が進みVoLTEに対応しているらしい。OnePlus 9シリーズなどで配信されている。
30Wの代償は大きい
30Wの急速充電は嬉しいポイント。が、あまりにも代償が大きい。
1.バッテリーへのダメージは大きくなる
2.基本的に純正を使わないといけない
3.ACアダプタもケーブルも入手難易度高め
4.バッテリーの劣化具合を調べるアプリが機能しにくい
1については他の急速充電を搭載するスマホでも同じ事が言える。
問題は2と3。基本的にあまり売っていない。AmazonやAliExpressで使えるのかどうかわからないようなサードパーティー製が売っている。壊れないよう丁寧な扱いが求められる。
幸いUSD-PDに対応しているため、30Wでなくとも15Wで十分早いし入手しやすいから15Wでいい。
4に関してはよくわからない。バッテリーの劣化度を調べるためにAccuBatteryというアプリを入れ、使用開始日から計測しつづけているのだが、
現在のバッテリーの健康度は150%。つまり、開封時よりも1.5倍の駆動時間ということになる。OnePlusの技術力は素晴らしいの一言。
(AccuBatteryが悪い可能性がある。他のアプリを使うことを勧める。)
楽しいけど使わない外部出力
Displayport Alternate Modeに対応しているため、画面出力が可能。
使うことはほぼないが、開発者オプションで有効にすれば、PCライクなインターフェースを表示する事も出来る。
USB-Cを搭載したモニターならケーブル一本で充電/画面出力を済ますことが出来る。
が、USB-Cを搭載しないモニターの方が多いのと、ながら充電はバッテリーに負荷がかかりそうなので、USB-Cハブ+HDMIなんかがいいだろう。
Samsung DEXのように入念に設計されたものではないので、あくまでおまけ程度のもの。Google Chromeは問題なく動作するので、Chromebookの使い心地を少しだけ体感することができる。
ゲームも出来なくはないがやりにくいし、それ以前にChrome含め動作がバギーで、しかも用意の手間がかかるのでわざわざ使おうとは思わない。多分画面出力なんて一度やったら二度とやらない。たこ焼き機に似たものを感じる。
画面保護はどうするか
おそらく樹脂のフィルム、ハイドロゲルフィルム、UV吸着ガラスフィルムあたりが良いだろう。
上の記事にUV吸着の注意すべき点などが書いてある。
余談
この前b8ta新宿に行った時に、初めてOnePlusを使っている人(店員)に出会った、
その人が言うには、バッテリーの交換がしたかったらヤフオクで純正バッテリーを販売している人がいるので、その人から買って店に持ち込んで交換してもらうのがいいらしい。
私はまだ試したことがないのでなんとも言えないが、メモ書き程度に残しておく。